以前、勤務していた職場の女性の話です。この人もAさんとします。
「旦那の給料が少なくてさ!」というのは謙遜ではなく、Aさんからみてそうだったようです。それ故、お金の使い方が非常に厳しい人でした。
ハンドクリームの購入の仕方
例えば、定期的に来られる営業の方への接し方です。営業の方は、40代の男性社員でした。
ある時、その男性社員が事務所に立ち寄られ、ハンドクリームの販売を始めたのでどうですかと勧められました。
その時、事務所には私とAさん、Aさんと仲良しの女性職員の合計3人がいる状態でした。するとAさんがハンドクリームの値段を男性社員にきいていました。550円か600円、確か500円以上でした。
すると、Aさんは500円玉だけを男性社員に渡しました。そして、この前、顧客の紹介をしてあげたのだから、これでいいだろと言うのです。
営業の方は、見るからに気の優しい男性だったので、その要求に何も言わずに応じられていました。見ていて、気の毒でした。
Aさんは相手が年上の男性上司であっても恫喝するような口調で、その上司を謝らせていたことがあった人だったので、私にはとめることはできませんでした。
余談ですが、恫喝はこの職場に勤務していた全員がうけていたようでした。
懇親会で
そんなこともあった冬、費用が職場負担の懇親会が開かれることになりました。職場なので、職員だけだと思っていると、Aさんが上司に子供を連れてきていいかときいてきました。
上司は連れてくることに異存なさそうでした。そして、懇親会会場となった有名飲食店にAさんだけが子供を連れてきていました。Aさん以外の同僚が独身だったというわけではありません。
Aさんは我が子に好きなだけ注文していいからというと、小学生の子供はそんなに食べきれるのかという量をオーダーしていました。
その後
懇親会の光景を目の当たりにした私は、Aさんの「旦那の給料が少ない!!」と言う口癖を思い出しました。もしかして、法定賃金ギリギリの企業に勤められているのかと想像しました。
しかし、いつものように上司不在中、Aさんともう一人の職員の会話からご主人、ご主人のお父さん、お二人ともが超大手勤務のエリートだと知りビックリしました。
お父さんに海外駐在経験があったことから、ご主人は帰国子女で語学が堪能であること、そして、その能力をいかして超大手に就職されたことを喋っていました。
もしかして、借金があるから給料が少なく感じるのかというと、そうでもないような気がするのです。
Aさん、現在の自宅が安い物件だったから買ったと得意げに話していたからです。
余談ですが、その自宅もハンドクリームを値切るように値切ったのではと思ってしまいました。
その後、Aさん自身の親御さんが毎年、海外旅行に頻繁にいかれるご家庭であることや、ご主人のお父さんがご主人の姉か妹に自宅を買い与えている話をきくことで、Aさんは裕福なご家庭出身のため、私とは金銭感覚が違ったのだろうと思うようになりました。
そして、その年度末にこのAさんの職種が廃止になったので契約更新自体がなくなりました。職場を去る時、Aさんは恨みごとを言いながら去って行きました。
上司は年度末に更新しない予定だったから、懇親会への子供の参加を許可したり、好きなようにさせていたみたいでした。
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