根掘り葉掘り夫人に病院で出会った時の話の続きです。この母娘と離れて私が本を読んでいても、母親が診察室に入り娘一人になると私に近づいてきました。母不在でも娘が代わって情報収集をしてきます。根ほり葉ほりきくことに関しての連携がバッチリです。
娘は昭和末期に私の母が主催していたお稽古教室に通っていたのだと話だしました。初耳でした。
かって自分が習っていたお稽古教室の先生である私の母に‘’おばちゃん‘’、‘’おばちゃん‘’と連呼していたので、そんな関係性があったとは思いもしませんでした。
自分は私の家と親しい付き合いをしていた話をきかせることで私の警戒が解けたと本人は判断したみたいで、根堀り葉掘りきいてきました。
しかし、私が相手せずにいると今度は「お父さん亡くなって何年?」ときいてきました。私の父の法事に出席したいからきいてきたとうわけではなさそうです。
恐らく、母親が「ご主人亡くなって何年?」という尋ね方で未亡人を気弱にさせ、遺族年金額をききだすテクニックを間近でみていたから、このテクニックを使えば私もホロリとなり、根掘り葉掘りの質問に答えはじめると判断したのではないかと思います。
他人の肉親の死を自分の情報収集に使うなんてと思いますが、この人は死に対してあんまり何も感じないタイプなのだと思います。というのも、この人の妹がご主人と死別してこの人に電話をした時の内容をきいて、そう思ったからです。
妹は悲しい胸の内をきいて欲しくて電話したのだと思うのですが、この人は「再婚したら」の一言の返答だったそうです。
この話から、情に薄いタイプなのだろうとは思っていましたが、まさか他人にまで、その肉親の死を思い出させ感情に揺さぶりをかける方法で根堀り葉堀りの質問に答えさえようとするやり方には驚きました。
話は遡ります。私が大学生の時です。
大学入学後、運動部に入りました。運動部経験は浅く、体育の成績もよくありませんでしたがスポーツ推薦で入部する運動部ではなかったので、練習にはついていけました。
しかし運動音痴を懸念する家族は退部して欲しかったみたいで、この件を元民生委員婦人の娘に相談したのです。その娘はスポーツ推薦で大学入学していたからです。
先ず、人選が悪かったような気はします…
その娘に相談すると「無理!」の一言で終わったそうです。
家族にしたら退部させたかったので説得理由を得たようで満足していました。
私が思うに運動部もオリンピックを目指す部活からサークル的に和気あいあいする部活と様々だと思うのですが、そういった私が所属する部活のレベルをきかずに一刀両断する答え方が、後年、妹が未亡人になった時の「再婚したら!」の答え方と似ています。
あんまり、相手の相談背景を考えずに即答するほうが有能だと思っている節を感じますし、答えが一択しかない考え方をしているように思います。
元民生委員婦人が近所の女性が未亡人になった途端、遺族年金をききに行く行動を見ていると、夫が生存しているは‘’勝ち‘’で、夫が亡くなっているは‘’負け‘’と考えているのではないでしょうか。
だから、この娘も妹が未亡人のままだと‘’負け‘’になってしまうから再婚を勧めたようにも思えてしまいます。
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